民間救急

兵庫~福島(航空機)|航空機付添

今回は兵庫県内の病院から伊丹空港を利用し、福島県内の病院へ搬送した事例をご紹介します。航空機へは搬送元の病院の医師と、弊社の看護師、ご家族様1名、患者様の計4名が搭乗しました。

~事前打ち合わせ~

今回は患者様とご家族様のご希望で出来るだけ移動時間を短く、かつ搬送は翌週に行いたいとのご相談でした。患者様の状態は意識レベルがJCS200(刺激しても覚醒せず、痛み刺激に対して少し手足を動かしたり、顔をしかめたりする状態。)であったため病院でもまだベッドで過ごされているご様子でした。

状態を考慮するとストレッチャーを機内に設置し、航空機で搬送するのがベストではないかと病院のスタッフとも協議していましたが、なかなかその条件にあう機材とフライトのスケジュールが合わず、何度も最善策を練った結果、リクライニング車椅子を用いて機内に搭乗し座位で搬送する方法に決定。直接当日付添う看護師が病院での打合せも行い、座位の練習もお願いさせていただきました。

~お迎え~

兵庫県内の病院へは兵庫営業所からお迎えに向かいました。病棟にて申し送りを受け、車内へ移動します。患者様は気管切開されており、酸素投与、喀痰吸引、注入食や血糖測定とインスリンの投与に関する注意も必要でした。ご家族様も同乗され、病院を出発です。

~伊丹空港到着・搭乗~

伊丹空港に到着し、今回は通常搭乗口からの搬入です。事前の航空会社との打ち合わせで、通常なら車椅子など補助の必要な乗客は優先搭乗にて先に搭乗しますが、患者様の状態を考えてできるだけロビーでリクライニング車椅子の状態でゆっくり過ごし、離陸時の座位の時間を短縮したいことを伝え、一番最後に搭乗させていただきました。

機内では固定ベルトで固定し、喀痰吸引を実施、頑張って座位を保ってくださいました。患者様の性格も”こういうときに頑張る人”。とおっしゃっていました。ベルト着用サインが消灯している間はプレミアムシートをできるだけリクライニングし、状態に気を配ります。隣に主治医の先生も付添って下さったのでご家族様もより安心されたのではないかと思います。

~仙台空港到着・連携車両にて搬送先へ~

仙台空港に無事到着すると、連携先の方々がお迎えに来てくださっていました。無事にストレッチャーへ移乗し、最終搬送先の福島県へ向かいます。福島県へは陸路で空港からさらに一時間半ほど。最後の頑張りどころです。陸路(兵庫~大阪)、航空機(大阪~宮城)、陸路(宮城~福島)と4都道府県を経由し長い道のりでしたが最短ルートで搬送先の病院へ到着。患者様の状態に変化もなく、無事に搬送出来て本当に良かったです。

付添った看護師からも、結果、今回の搬送手段が患者様の状態にも一番良かったのではとの感想でした。なによりも数々の懸念事項をご検討くださった医師、病棟、地域連携室、リハビリの先生方との打ち合わせと判断で今回の搬送が実現できたと思います。

弊社にご依頼いただきありがとうございました!

搬送先の病院にてご家族様とともに、病状がいち早く軽快されることを願っております。